Psychedelics

MDMAとは?

MDMA(3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン/3,4-methylenedioxymethamphetamine)は、アンフェタミン(覚醒剤)の誘導体であり、覚醒剤、幻覚剤、及びエンタクトゲンとして作用するフェネチルアミン系の化合物です。

MDMAは世界中で非常に人気なパーティドラッグ/セックスドラッグで、エクスタシーやモリーとも呼ばれます(日本ではバツと呼ばれる事もあります)

MDMA(として販売されている)はエクスタシーやモリーという呼び名で巷に溢れていますが、実際にはMDMA以外に他の様々なドラッグが混ぜられている事が殆どです。また、そもそもMDMAが入っていないという事も多い様です。

◆MDMA/モリー/エクスタシーの違い

この3つの違いは形状にあります。

●MDMA

▲純粋なMDMAの結晶

MDMAは一つの純粋な物質です。形状は結晶状若しくはパウダー状で、色は白か黄色となっています。海外でも流通量は恐らく少なく、日本でも経験のある人は少ないようです。

●エクスタシー

▲エクスタシー

エクスタシーは日本語で恍惚、有頂天を意味します。エクスタシーの見た目はカラフルな錠剤になっています。この錠剤には、MDMAの他にもメタンフェタミンや様々なドラッグが配合されています。MDMAが入っていない場合もあります。エクスタシーはモリーが登場する以前から存在します。現在はエクスタシーが最も多く流通しているため、MDMA=エクスタシー(バツ)と誤解している方も多いかと思います。ピルの形状は様々です。

●モリー

▲モリー

モリーは、エクスタシーに別の成分が混ざっているというネガティヴな評判を避けるため、エクスタシーの代替品として登場しました。とは言ってもエクスタシー同様、モリーには他の物質が配合されていたり、MDMAが入っていない場合が多い様です(DEAによれば、過去4年間にニューヨーク州で押収されたモリーのうち、実際にMDMAが含まれていたのは13%だけでした)

エクスタシーやモリーには

●ケタミン(アリルシクロヘキシルアミン系の解離性麻酔薬/幻覚剤) 

●コカイン(コカの木に含まれるアルカロイド/局所麻酔薬)

●メタンフェタミン(アンフェタミンの窒素原子上にメチル基が置換した構造の有機化合物)

●カフェイン(コーヒーから単離されるアルカロイド)

●エフェドリン(麻黄という植物に含まれるアルカロイド)

●ヘロイン(アヘンに含まれるモルヒネから作られる半合成オピオイド)

●メチロン(3,4-メチレンジオキシ-N-メチルカチノン, MDMC, βk-MDMA/ 俗称M1)

●MDPV(メチレンジオキシピロバレロン/カチノン系覚醒剤)

●4-MEC(4-メチルエスカチノン)

●メフェドロン(4-メチルメタカチノン, 4-メチルエフェドロン, 4MMC)

などの薬物が含まれていることが多いです。

◆MDMAの効果

●身体面

・体温の上昇

・陶酔感

・知覚の変化

・SEXの快感UP

●精神面

・幸福感の増大

・外向性の増大

・感情的な暖かさ

・他人への共感

●医療面

MDMAは現在、

・鬱

・心的外傷後ストレス障害(PTSD)

・末期患者の不安

に対する臨床試験が行われています。

●副作用

・目眩

・吐き気/嘔吐

・睡眠障害

・食欲不振

・集中力低下

・頭痛

・発汗

・筋肉, 関節の硬直

・うつ病

・心臓病

・衝動性

・高血圧

・失神

・パニック発作

・意識喪失

・痙攣

◆MDMAの用量/用法

▲MDMAの化学構造式

経口摂取の場合の推奨用量 は 50mg + 体重(mg)とされています。

例:体重が70kgの場合、50mg+70mg=120mgです。

※耐性、性別、服用方法(経鼻または経口)等、様々な要因によって異なります。

◆MDMAの代謝

MDMAは、CYP2D6で代謝されます。

◆MDMAの効果持続時間

MDMAを経口摂取すると、約45分程で体感を得ることが出来ます。

効果は3~6時間持続します。

◆MDMAの中毒性

MDMAの中毒性については、研究による明確な答えは得られていません。

しかし、MDMAを使用する人の中には、耐性や離脱、渇望などの中毒の症状を報告する人がいます。

◆MDMAの歴史

1912年、ドイツの化学メーカー、メルク社によって、抗凝固薬を特定するためのプロジェクトの際に合成され、特許が取得されました。MDMAは元々「メチルサフリルアミンク」として知られていました。

MDMAは正式な臨床試験を受けておらず、ヒトへの使用について米国食品医薬品局(FDA)から承認を受けていなかったにもかかわらず、1970年代後半~1980年代前半にかけて、精神科医の間で小さな支持を集めました。一部の精神科医は、MDMAが患者とのセッションにおけるコミュニケーションを強化し、患者が自分の問題について洞察を得ることを可能にすると信じていました。

1985年、DEAはMDMAの緊急禁止を宣言し、現在医学的に認められていない物質で乱用の可能性が高いものと定義されるスケジュールIドラッグのリストに載せました。MDMAはそれ以来、1987年と1988年の短い期間を除いて、スケジュールIの物質であり続けています。

◆MDMAの法的地位

MDMAは国連向精神物質条約およびその他の国際協定により、世界のほとんどの地域で法的に規制されていますが、研究および限定的な医療用には例外が存在します。今後、北米を中心に非犯罪科が進む可能性はあり得ます。

例えば、オーストラリアでは一部の地域で3g以下のMDMA所持を非犯罪科する法案が可決されました。

◆最後に

MDMAは基本的にエクスタシー(日本ではバツ)、モリーとして流通しており、それらの違いを理解していない人が殆どです。

また、エクスタシーやモリーには様々なドラッグが混入しているので、注意が必要です。特に摂取量を誤れば、死に繋がる場合もあります。